シグラド合同会社
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あの子のベッドが、まだそのままになっている

ペットを看取った後、部屋の隅に置かれたままのケージ。
くぼみがついたままのベッド。
まだそこにいるような気がして、どうしても片付けられない——そんな経験をしている方は、本当にたくさんいます。
「早く片付けた方がいい」と言う人もいれば、「いつまでも置いておいていい」と言う人もいて、正解がわからなくて困っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「片付けるタイミングに正解はない」という前提のもと、それぞれの気持ちに寄り添いながら、空っぽの部屋とどう向き合えばいいかを考えてみます。

まず知っておきたい4つのこと


「どうするのが正しいのか」で自分を追い詰める前に、まずこの4点を頭に入れておいてください。
「片付けなきゃ」と焦らなくていい理由


ペットロスの悲しみは、グリーフ(grief)——つまり大切なものを失った後の深い悲嘆——と呼ばれ、人間が身近な存在を亡くしたときと同じプロセスをたどると言われています。
グリーフには段階があります。
最初は現実として受け止められない「否認」の状態が続くことも多く、そのフェーズにいる間は、ケージやベッドを見ることが「まだそこにいるような安心感」につながることもあります。
無理に片付けることで逆に悲しみが爆発してしまうという声も少なくありません。
「いつまでも置いておくのはおかしい」と思う必要は、まったくないんです。
自分のペースで、気持ちが動いたときに動けばいい。
それだけのことです。



やってはいけない「急いで片付け」が招くこと


悲しみの真っ只中で「早く整理した方がいい」と周囲に言われ、まだ心の準備ができていないまま片付けてしまった——そういうケースで、後悔を抱える方が少なくありません。
「あのとき焦って全部捨ててしまって、何も残っていない」という後悔は、取り返しがつきません。
特に気をつけたいのが、次のような状況です。
| 状況 | 起きやすいこと |
|---|---|
| 家族や周囲の「早く片付けて」という圧力 | 自分の悲しみのペースを無視してしまう |
| 「もう引きずるのはよくない」という思い込み | 悲しみを無理に封じ込め、後から苦しくなる |
| 感情が麻痺しているうちに捨ててしまう | 後から「もっと手元に置いておけばよかった」と後悔する |
| 他の人に片付けを任せてしまう | 大切なものを確認する間もなく手放してしまう |
周囲からの善意のひと言が、思わぬプレッシャーになることもあります。
「私はまだ準備できていない」と、自分の気持ちに正直でいることが大切です。






「片付けるタイミング」の目安と、自分への問いかけ方


正解はないとお伝えしましたが、「どんな状態になったら動いてもいいのか」の目安は、いくつかあります。
大切なのは、外側のタイミング(「亡くなってから〇週間」など)ではなく、自分の内側の変化に気づくことです。


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ケージやベッドをそのまま置いておくことは、何も悪いことではありません。
それがあなたの悲しみのかたちなら、それでいいんです。
一方で、「部屋を見るたびに辛くなる」「新しい気持ちで過ごしたい」という場合は、しまったり、別の形で手元に残したりすることが助けになることもあります。
「片付ける派」「残す派」どちらの選択にも、それぞれの理由があります。
| 選択 | こんな気持ちのときに合いやすい |
|---|---|
| そのまま置いておく | まだそこにいる感覚が安心につながる・まだ心の準備ができていない |
| 押し入れやボックスにしまう | 目には入れたくないが捨てたくない・少し落ち着いてきた |
| 一部をメモリアルグッズにする | 形を変えて手元に残したい・思い出として大切にしたい |
| 必要としている人に譲る | あの子の物が誰かの役に立ってほしい・気持ちの区切りをつけたい |
どれかひとつを選ぶ必要もなく、組み合わせても構いません。
ベッドはしまって、首輪だけ手元に——そんな選択も、十分に「答え」です。
メモリアルグッズの種類と選び方については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
どんな選択肢があるか、眺めるだけでも気持ちの整理になるかもしれません。



こんな声も——看取った後の「部屋」にまつわるリアルな気持ち


一般的な傾向をもとに構成した声です。
同じような気持ちの方が、あなたの周りにもきっといます。



亡くなった翌日、猫ベッドを見てまた泣いてしまって…でも片付ける気にはどうしてもなれなかった。半年ほど置いておいて、ある日「そろそろかな」と自然に思えたときにしまいました。あのタイミングを待ててよかったと思っています。
夫が「早く片付けた方が気持ちが楽になる」と言って、私が外出中にケージをしまってしまって。それがすごく辛かった。片付けるかどうかは、絶対に自分で決めるべきだと思いました。
うさぎのケージはかなり大きくて、部屋の中でも存在感があったけど、しばらくそのままにしていました。「うさぎのペットロスって大げさ」みたいに言われることが怖くて、誰にも話せなかったけど…。犬や猫と同じくらい、辛いんだということを知ってほしいです。
※特定個人の発言ではなく、編集部が一般的な傾向をもとに構成した内容です。
よくある質問
「片付けること」「残すこと」にまつわる、よくある疑問をまとめました。
犬猫以外のペット(うさぎ・鳥・ハムスターなど)のペットロスについては、「犬猫以外のペットロス、悲しみが伝わらないと感じるあなたへ」の記事も合わせて読んでみてください。
ケージやベッドをいつまでも置いておくのはおかしいですか?
まったくおかしくありません。グリーフには個人差があり、置いておくことで安心感を得られる時期もあります。「いつまでに片付けなければならない」というルールはなく、自分の気持ちが動いたときに動けばそれが正解です。
捨てるのがどうしても辛い。捨てなくてもいいですか?
捨てなくても大丈夫です。押し入れやボックスにしまう・別の場所に移す・メモリアルグッズとして形を変えるなど、「捨てる」以外にも選択肢はたくさんあります。無理に手放す必要はありません。
家族が「早く片付けて」と言って困っています。どうすればいいですか?
家族の言葉が善意からであっても、自分のペースを崩さなくていいと思います。「もう少し時間が必要」と正直に伝えることが大切です。同じ屋根の下で意見が分かれる場合は、「しまう場所」だけ決めて一時的に移動する、という妥協案も一つの方法です。
新しい子を迎えることを考えています。ケージは片付けるべきですか?
新しい子を迎えるかどうかと、片付けるタイミングは別の問題です。新しい子のためにケージが必要であれば、そのときに自然と動ける場合も多いです。ただし「新しい子が来れば悲しみが癒える」と期待しすぎないことも、両方の子のために大切です。
亡くなった子の写真や毛を使ってメモリアルグッズを作りたいのですが、何がありますか?
写真を使ったオーダーメイド刺繍・遺骨を使ったメモリアルジュエリー・フォトブックなど、さまざまな選択肢があります。どんな種類があるかは、メモリアルグッズの選び方をまとめた記事を参考にしてみてください。
「空っぽの部屋」は、あなたが愛した時間の証


ケージもベッドも、そこに誰もいないのに、なぜか「あの子がいた気配」がする。
その感覚は、あなたが深く愛していたからこそ感じられるものだと、私たちは思います。
片付けられない自分を責めないでください。
逆に、片付けることを選んだ自分を責めなくてもいいです。
どちらの選択も、悲しみと向き合っているということに変わりはありません。
「形に残したい」という気持ちが芽生えたとき、メモリアルグッズの選び方を紹介した記事や、ペット刺繍がギフトに選ばれる理由をまとめた記事も、ぜひのぞいてみてください。
あなたのペースで、あなたらしい方法で、思い出を大切にしてほしいと思っています。





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